慰謝料請求に役立つ「内容証明書」とは?
慰謝料の支払いを相手に求める際に送る「内容証明」は、被害にあった方が自分の意思を正式に伝えるための文書です。相手に対して「支払いをきちんとお願いしたい」という気持ちを明確に示し、問題の深刻さを理解してもらうために用いられます。
離婚における内容証明書の作り方・文例
内容証明書の文例
離婚および慰謝料請求に関する通知書
令和〇年〇月〇日
〇県〇市〇
〇〇 窓夫 殿
私は、あなたとの婚姻関係を続けていくことが困難であると判断し、離婚を決意いたしました。
これまでの間、あなたからの度重なる暴言・暴力、及び婚姻関係を破綻させる行為によって、精神的苦痛を受け続けてまいりました。このことにより、私たちの夫婦関係は既に修復不可能なまでに破綻していると考えております。
よって、私はあなたに対し、正式に離婚を求めます。
また、あなたの行為によって受けた精神的苦痛に対する慰謝料として、金〇〇〇万円を請求いたします。本書面到達後、〇〇日以内に、下記の銀行口座にお支払いください。
〇〇銀行 〇〇支店
普通預金 口座番号:〇〇〇〇〇〇〇
口座名義:〇〇〇〇
なお、上記期限までにお支払いやご返答をいただけない場合は、やむを得ず、法的措置を含めた対応を取らざるを得ませんことを申し添えます。
本件について、誠意あるご対応をお願いいたします。
〇〇県〇市〇
〇〇 窓美
【STEP1】目的を明確にする
まず、内容証明を送る目的をはっきりさせましょう。主な目的は以下のようなものです。
- 離婚の意思表示
- 慰謝料や財産分与、養育費の請求
- 子どもの親権・面会交流に関する要求
- 相手への接触禁止・注意喚起
【STEP2】記載内容を整理する
伝えたいポイントを紙やメモに書き出します。
記載内容の例
- 離婚の意思(なぜ離婚したいか簡潔に)
- 相手に求める内容(慰謝料・養育費の金額、支払期限など)
- 今後の対応についての要求(〇日以内に返事を求めるなど)
- 今後の法的措置の可能性(回答がない場合は裁判を検討するなど)
【STEP3】形式に沿った文章を作る
内容証明には一般的な形式があります。必須の構成は以下の6つです。
- 宛名(相手の住所・氏名)
- 差出人(あなたの住所・氏名)
- タイトル(例:「離婚意思通知書」「慰謝料請求通知書」)
- 本文(STEP2で整理した要点を記載)
- 日付(作成日)
- 署名・捺印(実印が望ましい)
【STEP4】文字数・書式を整える
文字数・書式は日本郵便の規定に合わせます。
- 1行20文字以内
- 1枚26行以内(用紙1枚あたり)
- 縦書き・横書きは自由(一般的に横書きが多い)
- 手書きでもパソコンでも可
また、文末には「以上」と入れるのが一般的です。
【STEP5】3通作成する
- 相手方送付用
- 郵便局保管用
- 自分の控え用
この3通はすべて同じ内容・同じ書式で印刷または作成します。
【STEP6】郵便局で内容証明郵便を出す
- 完成した3通を持参し、郵便局の窓口(内容証明を扱う窓口)に行きます。
- 「内容証明郵便で出したい」と伝えます。
- 必要に応じて「配達証明」も併せて依頼(相手が受け取った証拠にもなる)
※料金は通常郵便より高くなります(1,500円〜3,000円程度)
【STEP7】発送後は控えを保管する
郵便局から戻ってきた「謄本控え」や「配達証明書」は大事な証拠です。後の法的手続きで重要な資料になりますので必ず保管します。
浮気において内容証明を使うメリット
自分の気持ちをはっきり伝えられる
浮気による苦しみや不快感を、文章という形ではっきりと表現できます。これによって、相手にも事態の重大さが伝わりやすくなり、被害を受けた側の真剣な思いを示すことができます。
証拠としての価値がある
内容証明は法的な側面をもつ書類なので、後々の法的手続きや話し合いの場で大きな支えになります。いつ送ったか、どんな内容だったかがしっかり記録されるので、トラブル解決に向けた重要な証拠となる可能性があります。
慰謝料を支払う必要性を認識させられる
内容証明を送ることで、相手に「慰謝料を支払わなければならないかもしれない」という意識を強く持たせることができます。相手が自らの行動を振り返り、問題解決に向けて真剣に取り組むきっかけになるかもしれません。
もっとも、内容証明自体には法的拘束力があるわけではないので、もし相手が話し合いに応じないなど問題が長引きそうな場合は、弁護士や専門家のアドバイスを受けることが重要になります。専門家は適切な手続きや交渉の進め方を案内し、被害を受けた方の権利を守るために力を貸してくれます。
浮気で内容証明を使うときのデメリット
一度送ると内容を修正できない
内容証明は送ったあとで書き換えができません。もし誤った記載や不十分な説明があると、訂正できずに誤解を生む原因にもなり得ます。作成するときは、情報をしっかり確認し、正確にまとめることを心がけましょう。
関係修復が難しくなる可能性がある
内容証明を送付する行為は、相手との関係に影響を与えやすいものです。場合によっては相手が不信感や反発心を抱き、関係の修復がより複雑になることがあります。相手との話し合いや状況の見極めにも注意を払い、慎重に対応していくことが大切です。
内容証明を利用するかどうかは、相手との関係や状況を踏まえて慎重に判断しましょう。とくに浮気のように感情的な問題が絡む場合は、専門家の意見を取り入れながら、最適な解決策を模索していくことが求められます。
まとめ
離婚に関する内容証明は、離婚の意思表示や慰謝料・養育費の請求を正式に通知するための書面です。文書には「離婚意思の表明」「請求内容(慰謝料・養育費等)」「期限」「今後の対応」をかならず明記しましょう。
内容証明は証拠力が強く後の裁判や交渉に役立ちます。離婚後に裁判を考えている方は事前に準備する事をおすすめいたします。自分で内容証明書の作成が難しい場合は、法律事務所などの代行サービスもおすすめです。